写真・アルバムにとって、湿気は大敵です。アルバムの台紙は紙製のものが多く、フィルムで密閉していても、湿気で台紙そのものに波打ちが生じるなどの変形が起き、その隙間から空気が入る原因となります。物置や押し入れなどでアルバムを保管される場合は、除湿剤などをいっしょに入れておきたいところです。
最近では、『100年台紙』『プラコート台紙』など、湿気による変形が起きにくいよう、アルミ箔やPET素材で保護された台紙もあります。
太陽光(紫外線)は、写真にダメージを与える原因となります。アルバム本体の色あせや、中の写真の色あせの原因となりますので、できるかぎり太陽光が当たらない場所に保管してください。
ビス式アルバム等は、台紙を増やせるのが魅力。でも、あまり増やしすぎるとその重さがアルバムに負担を与えたり、見開きにくくなったり、化粧箱に収納できなくなることがあります。追加の目安は、最初にセットされている台紙に10~20枚程度まで。バインダー式の場合も、綴じ具の破損の原因になるので、記載されている最大収納枚数を確認してみてください。
写真のプリント方法によって、アルバムを選ぶのもいいかもしれません。たとえば、DTPショップなどでプリントされる写真は、保存性の高い印画紙への印刷が主流です。一方、自宅やオフィス内で印刷する場合は、湿気や光に弱いものが多いインクジェットプリントが主流となるため、外気を遮断して写真の劣化を防ぐフリー台紙アルバムがおすすめです。
フリー台紙に写真を貼る場合、台紙に空気が入らないよう、ページの上下左右に余裕を持たせて、密閉状態にすることが大切です。写真同士にも一定の間隔を空けて貼るようにすると、より保存性を高めることができます。
写真を貼り終えたら、端からゆっくりと空気を押し出すようにして保護フィルムを戻しましょう。台紙とフィルムの間に空気が入った場合は、布などでフィルムの上から内側に向かって押し出しましょう。
厚みのある写真や紙を貼るとフィルムが浮き上がった状態になり、空気が入りやすくなるので、フィルムの上に貼ったり、フリーポケットに入れるようにしましょう。
たとえば新しいアルバムに貼り直すために、古いフリー台紙アルバムから写真を剥がすとき、のりが付着して剥がしにくいことがあります。そんなときは、ドライヤーで写真と台紙をあたためましょう。台紙ののりが膨張して、写真が浮き上がってきます。少し冷ましてから、ピンセットを使ってゆっくりと写真を持ちあげると、古い写真も剥がしやすくなります。