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ディスプレイデザイナー みつまともこさんに聞く アルバムのコラージュ・写真の飾り方

ディスプレイデザイナー みつまともこさんに聞く アルバムのコラージュ・写真の飾り方

見た人の記憶を蘇らせ、会話を弾ませる。コミュニケーションの中心になることが、アルバムの魅力のひとつ。 だからこそ、ちょっとした一手間をかけてみる。 写真だけでなく、メッセージカードや出先でもらったパンフレット、子どもの落書きなどを使ってコラージュすれば、世界に一つだけの心温まるアート作品が生まれます。
そこで今回はディスプレイデザイナーのみつまさんに、アルバムコラージュのテクニックとその飾り方について教えてもらいました。

コラージュは人に伝えるためのツール

― 現在のお仕事・活動の内容を教えていただけますでしょうか?

現在はフリーランスでディスプレイデザイナーとして活動しています。 雑誌やWEB、イベントなどでお声がけいただくことが多く、最近はお子様向けのお仕事も増えました。 内容は、ホームパーティのためのディスプレイを紹介したり、写真コラージュボードの指導をしたりと、つくる・飾るの両面から活動しています。 もともとは雑貨やアパレル、飲食などのブランドを運営する会社でディスプレイの仕事をしていたんです。 クリスマスやバレンタインなどのイベントごとに店舗のディスプレイを変えていたのですが、その経験が今に活かせているのかなと思います。

― みつまさんはお子様やご家族の写真をどのように整理・ディスプレイされていますでしょうか?

写真を部屋にかざるというと"フォトフレームに入れて飾る"ことを真っ先に思いつくと思うのですが、その他にもいろいろな飾り方があるんです。 生活の中で、写真を飾ることを気軽に取り入れてみると会話のきっかけにもなり、楽しいのでおすすめです。
写真をディスプレイする時にポイントにしているのが”気軽に写真を入れ替えられる”ということ。 そのときに一番タイムリーな写真を選んで気軽に部屋に飾ることができるからです。 その一方で思い出の一枚の写真を大切にずっと飾るというのも素敵ですね。
ディスプレイと同じく、写真の整理も気軽に続けられる方法でしています。 日々増える写真はデータのままでためてしまいがち。 私もそうですが、なるべく月1回、とっておき写真を数枚セレクトし、とりあえずプリントするようにしています。 それを月ごとにまとめているアルバムコラージュに使用します。 部屋に飾る用には、セレクトした写真を大きめに焼いたり、カラーコピーしたり。 アルバムに使用しなかった写真を飾ることもあります。
タイムリーな写真が飾られていると、お友達が来たときに先月行ってきたどこどこの写真なんだーという会話が生まれたり、おじいちゃんおばあちゃんも喜んで見てくれたりします。 なにより、家族で写真を見てまた思い出を話す時間も楽しいものです。

LESSON 写真の簡単ディスプレイ術

壁にマスキングテープを額の様にして貼付
クリップボードに挟んで立てかける
マスキングテープで、額の形になるように写真を貼り付けるだけ。見た目も可愛く気軽に写真を飾れます。 はがすのも簡単だから失敗がないし、なにより気軽に写真の差し替えができるのがうれしいポイントです。

※写真からテープを剥がす時は慎重に。写真の表面を傷つけてしまうことがあります。

クリップボードに写真を挟んで、壁に立てかければ、それだけでディスプレイに。 手軽に写真が変えられるのもポイントです。 みつまさんは、家に入るときに必ず目につく玄関に置いています。
コップや空き瓶を立体的な写真立てに
洋書と一緒に並べてオシャレに
普段使っているガラスのコップに写真を挿すだけで小洒落た雰囲気に早変わり。 ジャムの空き瓶に入れて、逆さに置けば立体的な写真立てにもなります。 ガラスのカーブに合わせて写真を入れるのが、うまく飾るためのコツです。 これからディスプレイをはじめようと思っている方に、ぜひおすすめしたいのが洋書。 棚に並べたり、床に積んみたり、それだけで十分に洗練されたムードが演出できます。 開いた状態で壁に立てかけ、写真をクリップでとめれば、ワンランク上のオシャレな飾り方が楽しめます。

みつまともこ流アルバムコラージュ術

1.写真を6~8枚用意、子どもの折り紙や落書きもアクセントに

まず必要なのはコラージュする写真です。アルバム1ページにつき6から8枚くらいが適当です。 写真はプリントしたものを並べるだけでは味気ないので、カットして使用します。 その他に、マスキングテープやシール、メッセージカード、スタンプがあればデザインの幅は格段に広がります。
ですが、コラージュの為にたくさんのグッズを買う必要はありません。 日々の生活の中でかわいいなと思うポストカードや包装紙などの紙グッズを取っておいたり、 最近では100円均一ショップでも、可愛いステーショナリーグッズが充実しています。
その他に、子どもが作った折り紙や落書きなども写真の内容とリンクしていれば臨場感が増します。 私は子どもの作品はほとんど捨てずに大切に管理しています。 その中から、これはコラージュに使えそう、と日々意識して整理しておくと良いですね。 道具が揃ったら早速コラージュをはじめましょう。

2.コラージュは引き算 “ちょっと少ない”くらいがちょうどいい

コラージュで大切なのが、写真の配置です。まずは台紙の上に写真やメッセージカードを仮置きし、全体のバランスを見てみましょう。
用意した写真の中から、どの写真を主役にするのかを決めるのが重要なポイントになります。 主役とサブを分けてあげることで、メリハリがつくんです。 メリハリの付け方としては写真の置き方が重要。 主役の写真は、斜めにして動きを出したり、他の写真の上になるように重ねると、そこに目がいくようになります。
また、俯瞰で見たときにバランスが悪ければ、写真を減らすことも重要です。 コラージュは引き算。 アレコレと足してしまうとごちゃついた印象になってしまい、主役がどれか分からなかったり、目立たなくなってしまいます。 下地を埋めることを意識せず、敢えて下地を見せてメリハリをつけるくらいの方が収まりが良くなったりします。
主役とサブ、配置が決まったらアルバムに写真を貼り付けていきましょう!

3.必要な情報を残して写真を切り抜く

切らずにそのまま使う角版の写真だけを並べてもいいのですが、一部の写真を切り抜いて使えば、デザイン上のちょっとしたスパイスになります。 主役の写真だけ切り抜いたり、逆に主役以外を切り抜いたりと、カットすることで印象が変わります。
切り抜くコツとしてはいろいろなパターンがあります。 たとえば、服装だけで状況が分かるような写真は、人物だけを切り抜いてしまいましょう。 その他の場合は、いつどこで撮った写真か分かるように背景をやや残しながら切り抜くのがおすすめです。
どんな切り抜き方にも間違いではないのですが、アルバムは思い出を残すもの。 いつ、どこで撮った写真か、その時の情景が思い出せるようにすることがポイントです。
写真が貼れたら、飾りつけをして完成です。

4.マスキングテープやメッセージカードで彩りを添える

アルバムを彩るうえで欠かせないのがマスキングテープやシールなどの小物類。 アルバムの余白や写真の背景などに貼って全体にアクセントをつけましょう。
小物類は、写真関連のグッズにこだわる必要はありません。 例えば、ケーキなどに使うレースペーパーをアルバムコラージュに使用すれば可愛らしい印象に。女の子にはとても喜ばれます。
男の子がいるご家庭なら、戦隊ヒーロー物のパンフレットなど。 一見“合わなそう”と思う小物でも、意外と活躍するのがコラージュのいいところ。ぜひ試してみてください。
また、写真に関するメッセージを書いて差し込むのも忘れずに。 子どもが成長して大人になったときに、母親からのメッセージがあったほうが、そのときの情景を思い出しやすくなります。 何より、その時の母親の気持ちが伝わるというのがアルバムコラージュの醍醐味ですから。

5.アルバムの出来上がり!

今回は全部で5ページ(扉ページ、見開き2つ)のコラージュをして頂きました。
みつまさんのコラージュ術が詰まったアルバムを是非ご覧ください!

コラージュしたページを飾る「アルバム台紙フレーム」

― この度、アルバムを飾る為のフレームを発売しました。ご覧頂いて如何でしょうか?

どんな写真でも額に入れて飾れば立派なディスプレイになりますが、せっかく額に入れた写真を入れ替えたくないと億劫になり、放置しがちになるのも事実です。 しかし、このフレームはアルバム台紙を飾ることができるので、飾り終えた台紙はアルバムに移し替えることができます。 入れ替えた後の写真の扱いに困ることは無いので、とっても便利だと思います。 また、ナチュラル感のある木目調のデザインなので、どんな部屋にも合わせやすく、私のなかでは大ヒットです!

アルバム台紙フレーム

アルバム台紙をそのまま綴じることが出来ます
写真を飾る様にアルバム台紙をディスプレイ!
差替えはフォトフレームの様に簡単に行えます。
アルバムをつくるペースに合わせて差替えるのがおすすめです。
アルバムをインテリアとして飾れます。新しいページが出来たら差替えて、それまで飾っていたものはアルバムに綴じていきましょう。

アルバム台紙フレームの詳細はこちら >

アルバムから得られる感動はかけがえの無いもの

― アルバム・写真をコラージュする、飾ることのメリットはなんでしょうか?

今でこそ、アルバムをきれいにコラージュしているママは多いですが、私たちの親世代が作ったアルバムは、ただ写真を並べただけのものも多いですよね。 ただ並べただけのアルバムでも、きれいに保管してくれていたことで親の気持ちは私に伝わっていたんだと思います。 更に、メッセージ付きのコラージュをして保管していけばもっと多くの親の気持ちを子どもに伝えていけるのかな、と願っています。
小物を使ってアルバムを彩り、ひとつのアート作品を作る。 部屋に飾れば、家族の会話も増えますし、娘がうれしそうな顔をして見てくれるんですよ。それが一番のやりがいですね。

― これからコラージュ・ディスプレイをはじめる方へメッセージをお願いします。

ここまであれこれと手順を説明させていただきましたが、本当はコラージュに失敗なんてないんです。 どんなものだって成功。ただ、一つだけとても重要なことがあります。それは楽しんで作ること。 コラージュって作り手の気持ちがダイレクトに出てしまうんです。 “作らなくちゃいけない”そんな義務的な思いで作ったものは、きっと自分自身も納得できないはず。 子どもが喜ぶ顔を考えたり、作ること自体を楽しむこと。それがコラージュを上達させるための一番の近道ではないでしょうか。

― 「アルバム」を一言で表すとなんでしょう?

母親が子どもに思いを伝える大切なツール、ですかね。 このときは本当に楽しかったとか、あのときは苦しかったけれど今となったらちょっと笑える…。 そんな私たち母親の思いを、手づくりすることで伝えられるのがアルバムなんじゃないでしょうか。 今の気持ちを子どもに口で伝えても、きっとぴんとこないと思うんですよ、まだ小さいので。 将来大人になって見返したときに、やっと伝わる。長い歳月をかけて伝えるメッセージ。 デジタルとかペーパレスとか言われているご時世ですが、アルバムだけは代え難いものなんじゃないかと思います。

ディスプレイデザイナー みつまともこ

雑誌のインテリアページの監修や店舗の空間ディスプレイを手掛けるディスプレイデザイナー。 自身の出産・育児を機に「娘にこの瞬間の想いを伝えたい」と写真・アルバムのコラージュをはじめる。 現在では、さまざまな内容の子どもやママ向けのワークショップを開催。 ディスプレイユニットm&m&m’sでも活躍中。

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