みなさんはどんなアイテムを使ってアルバムのデコレーションをしていますか?
今回はスタンプ講師 喜納めぐみさんに「スタンプを使ったアルバムデコレーション」をお伺いしてきました。
スタンプの種類や用途はとっても多彩!基本的な押し方からデザインの選び方まで、スタンプ講師のワザを紹介します。
スタンプを活用してアルバムデコレーションをもっと楽しみましょう!
― 先生とスタンプの出会いは?
もともとスタンプは年賀状に使うぐらいで、そんなに持っていなかったんです。 「こどものかお」で働くようになった時に、せっかくなので私も何か一つ新しいスタンプを買ってみようと思って購入しました。 使い始めると、同じスタンプでもインクの色で雰囲気が変わることや、集める楽しみもありハマっていきましたね。 あえて黒のインクで押してマーカーで色塗りをしたり、紙に押して切り抜いてシールみたいに貼ったりと、様々な使い方を思いついては試してみました。 そのうちスタンプやインクの数もどんどん増えていって、気がついたら講師にまでなっていた…という感じですね。
― 早速、スタンプの種類について教えてください!
キャラクターのスタンプや、文字のスタンプなど、本当に様々な種類がありますが、今日は特にアルバムデコレーションに活躍しそうなスタンプを紹介しますね。
まず、タイトルやコメント部分に使えそうなのが「文字・数字スタンプ」。
アルファベットと数字がセットになっているものや、ひらがな・カタカナと記号がセットになっているものなどがあります。
そのほかに「Happy Birthday」や「がんばりました」のようなメッセージスタンプもありますね。
お子さんのアルバムに使うなら、柔らかい雰囲気が出る丸文字のものがおすすめです。
次に、背景やライン飾りに使える「柄・パターンスタンプ」。
台紙に直接、柄スタンプを押して、その上に写真を置いたり、レース柄のスタンプを押した紙を切り抜いて、コメントカードにしたり、マスキングテープの代わりに、パターンスタンプでライン飾りを作ったりできます。
英字新聞や楽譜などの柄スタンプは、どんな写真にも合わせやすく、オシャレに仕上がるのでおすすめです。
男の子ならゼブラ柄のスタンプを使ってもカッコイイですね。
「キャラクター・小物スタンプ」は、定番ですが、やはり動物や乗り物のデザインがお子さんに人気です。
ママと一緒に買いに来て、好きなスタンプを選んでいくお子さんも多いですよ。
最近は、地域の見どころや特徴を表現した「ご当地スタンプ」や、花火や金魚などをモチーフにした季節を感じるスタンプもあるので、旅行や季節のイベントの写真と一緒に使うのもいいですね。
文字・メッセージ | アルバムづくりの基本、コメントもスタンプで! ・コメントに使えるひらがな、アルファベットなどのデザインが豊富・子どものアルバムづくりには柔らかい雰囲気が出る丸文字がおススメ ・「Happy Birthday」「がんばりました」などのメッセージデザインをコメント代わりにしてもOK 【代表的なスタンプ】ミニ文字スタンプ ポストスタンプ |
デザイン柄・パターン | 背景やラインをつくってオシャレに! ・背景やライン飾りなど、デコレーションの基本となるスタンプ・フリー台紙に直接、紙にスタンプしてカードをつくったりと使い方の幅が広い ・大きいサイズのもの、長いボーダー柄のものは余白を埋めるのに最適 【代表的なスタンプ】ボーダーアートスタンプ ワイルドライフスタンプ |
キャラクター | ワンポイントを飾るのに最適! ・動物、乗り物、食べ物、植物…とにかく種類が豊富・地域や季節などをモチーフにしたセットスタンプも充実 ・サイズはデザイン柄・パターンものと比べたら小さ目なので、写真に添えたり、ワンポイントを飾るのにおススメ 【代表的なスタンプ】動物の楽団スタンプ シンフォニースタンプ |
― どんなインクを使ったら良いですか?
インクは主に3種類。水性インクと油性インク、異素材に使える速乾溶剤性インクがあります。
普通に紙に押す場合は、水性インクで十分です。
色数も一番多いので、ビビッドカラーやペールカラーなど、一つのスタンプで様々な雰囲気を楽しめます。
また、布用の水性インクも発売されています。スタンプを押した後にアイロンなどで熱を加えると、インクが耐水性になり洗濯しても落ちません。
油性のインクは速乾性があるので、重ね押しをする時や、早く乾かしたい時に便利です。
布やガラス、ビニールなど、どんな素材にも使える速乾性のインクが速乾溶剤性インク。フリー台紙アルバムのビニールのフィルムの上にも押せますよ。
速乾溶剤性インクを使った後は、専用のクリーナー液をたっぷりと印面につけ、布でふき取った後、最後に水拭きしてください。
どんなインクを使った後も、水拭きでお手入れしてあげることが、スタンプを長持ちさせる秘訣です。
インク種類 | 水性 | 油性 | 速乾溶剤性 |
最適な素材 | 布・紙 | 紙 | 台紙フィルム・写真 |
特徴 | スタンダードなインク 布用もあるので、布表紙にスタンプする際はこちら |
水性と比べ乾くのが早い 重ね押しなどを楽しむのに最適 |
フィルムの上にもスタンプできる特殊インク メンテナンス用のクリーナーが必須 |
シリーズ |
> バーサクラフト(布対応) > メメント |
> クラシック > バーサファイン |
> ステイズオン > クリーナー |
― スタンプ使いのポイントをアルバム別に教えてください。
ではまず「フリー台紙」から。台紙やフィルム、写真に直接スタンプを押す場合、インクは速乾溶剤性インクを使いましょう。
フィルムはインクをはじきやすく、押す時に力を加えるとスタンプがすべってしまうこともあるので、フィルムに直接押す場合は、ベタ面の広いデザインよりも線画のものの方が押し易くキレイに仕上がります。
またフリー台紙なら、スタンプでデコレーションしたコメントカードや、スタンプを押した紙をシールのように切り抜いてつくった飾りを一緒に挟んでもいいですね。
次に「ポケット台紙」の場合は、台紙の空きスペースをうまくデコレーションしましょう。
紙の台紙に直接、吹き出しスタンプを押してコメントを書き込んだり、キャラクター・小物スタンプでページの雰囲気をつくったり…。
インクの色は、アルバム自体の色や、そのページの写真の色に合わせると、まとまりが出ます。
ボーダーやチェックのパターンスタンプは、スペースを埋めるのに重宝しますよ。
布素材に対応しているインク(バーサクラフト)を使えば、布製の表紙もスタンプでデコレーションできます。
布の繊維が太いほどインクが浸透しにくいので、紙に押す場合よりしっかりと長めに押してください。
また、押す時にスタンプが布に深く沈むので、印面の端などについた余計なインクは布で拭っておきましょう。
綺麗に仕上がるスタンプの押し方 3STEP!(ステイズオンタイプ編)
インクのつけ方 手にインクパッドを持ってまんべんなくにスタンプにつけましょう。塗り分けをする際もこの方法で綺麗にインクをつけることができます。 |
きれいに押すには スタンプを垂直におろし、真上から均等に力がかかる様にしましょう。 |
使い終わった後は 専用のクリーナーを直接スタンプに塗りましょう。まんべんなく塗れたら濡れたタオルでふき取ってください。スタンプが長持ちします。 |
― スタンプの良さとは? アルバムに使うとどんな効果がありますか?
最初にもお話ししましたが、スタンプの種類や用途は本当に多彩です。 デコレーションのメインにもなれるし、ちょっとしたあしらいや背景など、サブにもなれます。 また、同じスタンプでも、使う人によって全く違う印象を与えることもあります。 「手軽なのに奥深い」。これこそがスタンプの魅力です。 アルバムも、選ぶ写真やデコレーションの仕方によって全く違うものができあがるので、スタンプを使えば、より一層オリジナリティのある、作り手の思いが反映されたものになるんじゃないでしょうか。
― 喜納さんにとってのアルバム、スタンプを、ひとことで言うと?
アルバムはその人自身や歴史を思い出すためのツールだと思います。 写真を撮った時、アルバムをつくる時、見返す時。 その時々の思いを、アルバムを通して思い出すことができます。 そしてスタンプは「一期一会」。 たくさんあるスタンプのなかから、たった一つ、お気に入りのスタンプに出会うこともそうですし、同じスタンプを使っても、使う人の好みや、インクの色、用途、素材などによって、一つとして同じ絵にはなりません。 そういった意味ではアルバムも世界に一冊の大切なもの。 スタンプを使うことで、もっともっと思い出深いアルバムができるといいですね。
ラバースタンプメーカー「こどものかお」直営店「スタンプリップル心斎橋店」店長。 サクラ メモラビリアート認定講師。 心斎橋店では、クラフト教室やカード作り教室なども開催している。