おすすめのアルバムは、それを使う人の目的や好みによって千差万別。でも…それでもあえて「いちおしのアルバム」を挙げるとするならば…!?
今回は、文房具ソムリエとしてテレビにも多数出演されている『ステーショナリーマーケット』店長の石津さんに、おすすめのアルバムを2点選んでいただきました。文房具業界歴20年というその目利きで選ばれたアルバムには、いったいどんな魅力があるのでしょう。
―このアルバムの魅力を教えてください。
見た目でアルバムを選ばれる方が多いのですが、実は品質も重要なんです。アルバムを長期間保存すると、たいていは台紙が黄ばんだり、たわんだりしてしまうんですね。その点、この『ドゥ ファビネ』に使用されている『100年台紙』は、私も長年販売してきた台紙ですが、非常に保存性が高く、写真の変色もかなり抑えることができるんです。大切な写真を保存するなら、アルバムの品質にもこだわるのが良いと思います。
定番品なので、いつか買い足す際に同じものを買えるというのも魅力ですね。新製品もいろいろありますが、「変わらない」ということをメーカーであるナカバヤシさん自身大切にされているように思います。私もそこは大切だと感じますね。
―いっしょに使うのにおすすめのアイテムは?
フリー台紙のアルバムはのり等なしで貼れるので、デコレーションアイテムもシールである必要がないんですね。文具店には名刺サイズのコメントカードがいろいろ販売されています。クリスマスなどの季節ものやキャラクターもの、その他無地も柄ものもたくさんありますので、そこにコメントを書き込んで写真といっしょにレイアウトしてみてはいかがでしょう。特に『ドゥ ファビネ』は大きめのアルバムなので、いろんなレイアウトが楽しめますよ。
―どういった使い方がおすすめですか?
非常に保存性が高いアルバムなので、お子さまのアルバムはもちろん、古く傷んだアルバムからこのアルバムに写真を入れ替えてもいいかもしれません。やはり写真にとって「残す」というのは、大きなテーマです。10年、20年を見据えるなら、長期間保存できるこのアルバムがおすすめです。
―このアルバムの魅力を教えてください。
『ドゥ ファビネ』のフリー台紙に比べて、ポケットアルバムは手軽に写真を収めることができるのが魅力ですね。私も大ざっぱな性格なので、アルバムをキレイに整理するのは苦手なんです(笑)。また写真整理の際には、「こっちが去年の写真だったよね」「これ今年のだよね」と時系列で並べ替えるシーンがよくあるかと思います。そんなとき、『テラコッタ』ならバインダー式なので、ページごと差し替えることが可能です。手軽に時系列を差し替えられることも大きなポイントだと思います。
―いっしょに使うのにおすすめのアイテムは?
マスキングテープやデコペンなどですね。『テラコッタ』は、「スクラップブッキングをやってみたいけれど、かわいくレイアウトしたりするのは得意じゃない」という方におすすめです。これまでポケットアルバムの台紙は味気ない・書き込めないものが多かったんです。でも『テラコッタ』のクラフト台紙なら、マスキングテープなどでデコって軽くコメントやイラストを描き込むだけでなんとなくかわいくできます。最近は幅広のマスキングテープなども登場していますし、ラメペンなども人気です。
お好みのアイテムで試してみてはいかがでしょう。
デザインも、おしゃれなリビングに置いておいても似合うものになっていますし、手間をかけずにかわいく仕上げられる、よくできた商品だと思います。
―どういった使い方がおすすめですか?
お子さまの写真や旅の写真って、まとめてプリントアウトして誰かにあげることが多いですよね。子どもの写真なら、自宅用のほかにおじいちゃんおばあちゃんにも別に写真を渡すといったように。バインダー式の『テラコッタ』ならページが取り外せるので、自宅用と祖父母宅用に別々にページをつくってアルバムごとプレゼントするといった使い方もおもしろいと思います。
―デジタルにはない、リアルなアルバムの良さってなんでしょう?
デジタルで写真を保存することを否定するつもりは全くありません。どちらにも長所がありますし、並行して使うのが良いと思います。ただ、リアルなアルバムには、ある種の高揚感を与えてくれるシーンがあるように感じます。たとえば実家に帰ったときに、子どもが私の赤ちゃんの頃の写真を出してきて「これパパなの?」と盛り上がったりすることも。パソコンの中に入ったままの10年前の写真データを見返す機会って、なかなかありませんよね。ましてや、それをみんなで見ようというのは。ふとしたきっかけで、子どもと、家族と、友達と、いっしょに囲んで見る機会を与えてくれるのは、リアルなアルバムならではだと思います。
―アルバムを売る立場として、心がけてこられたことは?
アルバムを選ぶお客様というのは、他の商品よりも非常に強い思い入れをお持ちです。写真自体が思い出のつまったものですから、当然かもしれませんね。特に女性は写真に対する想いが強い印象があります。火事のときにも、現金や通帳に次いで持ち出すというアンケート結果もあったぐらいです。それだけ大切なものですから、できるだけ質のいいものをお客様にご提供したいと心がけています。また、マスキングテープなどのアイテムを使った楽しみ方も、売場づくりを通してご提案していきたいですね。
―石津さんにとってのアルバムを、ひとことで言うと?
お客様にいつもお話しするのは「思い出のタイムスリップ」ということ。子どもの頃の写真、旅行の写真などを見ると、その頃の情景や感情というものがあふれてくるように思うんです。まるでタイムスリップしたように、当時の感情がよみがえる。思い出の写真、アルバムに書き込まれた文字など、アナログなものにこそ、記憶を呼び覚ます効果があるんじゃないかと思います。
文房具業界歴20年。
文房具店『ステーショナリーマーケット なんばウォーク店』を経営する一方、
文房具ソムリエとして文房具のプロデュースを行い、テレビ等のメディアに多数出演するなど、幅広く活動している。